【0057 測定例】ピーニングの応力測定 内部応力測定

X線残留応力測定センター  info@stress.co.jp は、鋼とアルミを対象に安価かつ短納期の応力測定サービスをご提供しています。その中でもショットピーニング ショットブラストをはじめとするピーニング 後の応力分布測定は、ご要望の多い測定です。ポイントは、

電解研磨表面を除去しながら深さ方向の分布を測定する場合は、

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011:ショットピーニング

円筒形のΦ15mmのサンプルを全面電解研磨してショットピーニング(微粒子)の応力を測定しました。約5μm刻みでの測定をしています。表面は-1400MPa(圧縮)ですが、内部は急激に緩和しているのがわかります。最新の研究では、特に初期のき裂の抑制に効果があるそうです。

当社開発の電解研磨装置使用です。

このような電解研磨をしながら測定する際には、電解研磨で除去された層の影響を計算する必要があります。

電解研磨を繰り返して得られる応力は、電解研磨した層があった時の応力分布と変わるはずですがどのくらい変わるのか計算してみました。

サンプルは、Φ15mmX20mmの円筒形で表面は、-1600MPaで深さ40μmで応力が0となると仮定します。

修正 -1600MPa (圧縮)です。

計算結果 電解研磨した時の実測値に対する補正量です。

補正量は、最大 6.4MPaで、これなら実用上補正は必要ありません。

計算をしてみると表面40μmに入っている強烈な圧縮応力をサンプル20mm全体でバランスしているので補正量は非常に小さくなります。

応力が入っている部分対入ってない部分の比が1:500なので補正量もマイルドになります。  

出典

Residual Stress

Measurement by Diffraction and Interpretation

Dr. Ismail C. Noyan, Prof. Jerome B. CohenISBN: 978-1-4613-9571-3

P206-207 に 6.9 Corrections for Layer Removal

006:電解研磨による深さ方向の残留応力分布

鋼種 NAK55 0.2%耐力981MPa

フライス盤加工(F)とワイヤー放電加工(W)の深さ方向の残留応力分布を測定してみました。試験片は、ムソー工業株式会社殿に提供していただきました。

切断は、引きちぎるので多くの場合に大きな引張応力が発生します。

フライス加工面は、加工痕残っており測定の方向XYにより応力差が認められます。

加工によると思われる応力が深さ100μm程度まで認められます。

ワイヤー放電加工面は、測定の方向により応力差がほとんどありません。また、高温で溶かして切断するので変化する応力範囲がプライスと比較して狭い、浅い範囲しか影響がありません。

このような応力情報が得られると望ましい応力分布にコントロールすることが可能になります。例えば残留応力のない試験片を作る場合は、

また、表面が圧縮の試験片を作る場合は