精度よく測定できているかチェックしませんか?
[0211]X線応力測定値の整合性検証
X線回折を用いた応力測定の結果の精度は、ほとんどの場合、機器の精度ではなく材料の精度で決まります。
応力測定は、結晶の格子面間隔を回折ピークの角度に変換して測定しています。
材料が均一である。つまり弾性等方性の材料である。
平面応力場である。測定面の法線方向の応力成分σZ=0 存在しない。
X線が侵入する深さで応力が一定である。
結晶粒の大きさが小さくて揃っている。
1~4にはそれぞれ確かめる方法があります。
1点あたり6〜10条件の測定を行い総合的に判断します。
測定の方向を変えて測定する。
逆向きにX線を照射して応力値を比較する。
X線入射角度を変えて測定して応力値を比較する。
測定時の回折環を観察する。
正しく測定できる場合は、理論的にはこうなる
実際に概ね正しい場合 赤点が測定点
3軸応力の疑いがある場合。
測定値が概ね正しい場合は、測定値をもとに現象を説明する仮説を検討します。
3軸応力等の疑いがある場合は、モールの応力円で求めた主応力をもとに現象を説明する仮説を検討します。