X線残留応力測定センター
別次元の測定解析
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創業2015年当時応力測定の主流は、sin2ψ法でした。cosα法の機器に出会いその可能性に惚れてX線応力測定センターを起こしX線応力測定(cosα法)普及を目指して、測定サービスを始めました。
その後、垂直応力の精度は、旧来法sin2ψ法と同等かそれ以上ということがわかり、その上に高速で軽量でシンプルということ、さらに、非破壊検査協会での長年の普及活動等により、cosα法は、急速に普及してきました。Google scholar で検索すると、最近5年間のヒット数では、cosα method 13300件 sin2ψ method 4980件とcosα法が逆転して主流となっています。
お客さまから持ち込まれる様々依頼をできるだけ断らないをモットーに技術の向上に努めてまいりました。応力集中しやすいけど、入射角度が確保できないコーナー部の測定③⑤、細いワイヤー(ex φ0.4mm)②、チェーンリングの内側⑥が測定できるようになりました。[0225]X線応力測定が困難な対象へのアプローチ
しかしながら、応力の解析や応力状態の推定では、旧来法sin2ψ法の呪縛を解くことができずにいました。垂直応力のみを用いて主応力方向の応力値のみが正確という呪縛です。わかりやすくいうと、あらかじめ応力の方向がわかっている対象しか正確に測定できない。という縛りです。
当社では、垂直応力に加えてせん断応力を利用する解析法を開発することによりcosα法の本来のポテンシャル、任意の方向で正確な応力測定ができるを具現化しました。モールの応力円リバース特許第7513234号
この技術も現場で使用された部品の複雑な応力場に対応するために開発されたものです。
2)[0233]モールの応力円リバース解析 測定から解析例まで
6)[0256]上級者・研究者向けモールの応力円リバースによる応力解析の数理的背景
7)[0255]中級者向け解説:モールの応力円リバースの“技術的な仕組み”とは?
学協会活動 非破壊検査協会の
cosα法方式によるX線残留応力測定技術研究会
幹事として普及活動に励んでいます。
日時:2025 年 8 月 27 日(水)② 14:00-14:50 応力の実体 -ベクトル、テンソル、モール円について 〇三島由久(㈱X線残留応力測定センター)
2025 年 1 月 31 日 ① 10:10-10:50 モールの応力円リバース その2 〇三島由久(㈱X線残留応力測定センター) (概略)第1回研究セミナーにおける cosα法を利用したモールの応力円とモールの応力円リバースに ついて実用例を含めて説明しました。今回は前回の復習を含め、答えられなかった質問への回答も準 備します。そのほか、疲労試験解析例について説明し、3 軸モールの応力円へのつなぎを含めて、協議 しながら進めたいと考えます。 対象分野:応力の 2 次元、3 次元解析を扱う業種 レベル:新しさは研究の最先端レベル 難易度:モールの応力円と同じ大学初等教育レベル Key words: モールの応力円、モールの応力円リバース、疲労解析、3 軸せん断応力
2024 年 8 月 29 日(木) X 線応力測定基礎 1 ① モールの応力円リバースを用いた 2 次元応力解析 13:30-15:30 〜応力解析は 2 次元(全方向)、さらに 3 次元へ〜 ○三島由久(㈱X線残留応力測定センター
応力値とは、1点に存在する応力状態を、ある測定方向へ投影した値であり、垂直応力とせん断応力として表される。したがって、同じ位置を測定しても、測定方向を変えると応力値は変化する。
これに対して、応力状態そのものは測定方向によって変化しない。
材料の破壊、疲労、変形および加工状態は、特定方向に投影された一つの応力値ではなく、その点に存在する応力状態によって決まる。したがって、応力現象を正しく捉えるためには、一方向の応力値を測定するだけでは不十分であり、多方向の垂直応力とせん断応力から応力状態を推定する必要がある。
たとえば、ある方向の垂直応力 (\sigma) だけを見ても、次のことは分からない。
その応力値が主応力であるか
せん断成分を含んだ方向への投影値であるか
別の方向に、より大きな垂直応力が存在するか
主応力差、すなわちモール円半径がどの程度であるか
引張開口型の応力状態か、せん断すべり型の応力状態か
材料にとって本質的なのは、測定軸上の一つの応力値ではなく、主応力である。
さらに、最大せん断応力、平均応力、フォン・ミーゼス応力なども、応力状態から導出される。
つまり、応力状態を求める目的は、測定座標をどのように設定しても変わらない、材料に存在する本質的な負荷状態を明らかにすることである。
平面内の1点に存在する応力状態は、次の三つの等価な形式で表現できる。
応力テンソル
主応力および主応力方向
モールの応力円
応力テンソルは、設定された座標系における垂直応力とせん断応力によって応力状態を数値的に表す。
主応力は、せん断応力がゼロとなる方向の垂直応力であり、その方向と大きさによって応力状態を表す。
モールの応力円は、方向によって変化する垂直応力とせん断応力の関係を、(\sigma-\tau) 平面上の円として表現する。
これらは異なる応力状態を示しているのではなく、同一の応力状態を異なる形式で表現したものである。
従来のX線応力測定では、主として特定方向の垂直応力が評価されてきた。しかし、応力は本来、垂直応力とせん断応力から構成されるテンソル量である。垂直応力だけでは、応力状態を完全には表現できない。
モールの応力円リバース法、すなわちMSCRは、cos(\alpha)法によって多方向から測定された垂直応力とせん断応力を用いて、1点の応力状態を再構成する方法である。
各測定方向から得られた垂直応力とせん断応力を、(\sigma-\tau)平面、すなわちモール平面上に配置する。この測定点群または測定多角形からモールの応力円を推定することにより、元の応力状態を逆方向に再構成する。
通常のモール円では、既知の応力テンソルから円を描く。
これに対してMSCRでは、実測された多方向の垂直応力とせん断応力から、元のモール円および応力状態を推定する。
この逆構成が、モールの応力円リバース法の基本原理である。
MSCRによってモールの応力円を再構成すると、次の量を求めることができる。
主応力
主応力方向
主応力差
最大せん断応力
平均応力
各方向の垂直応力
各方向のせん断応力
フォン・ミーゼス応力などの応力評価量
モール円の中心は平均応力を表し、半径は主応力差の半分を表す。
一方向のX線応力測定では、「その測定方向では何MPaであるか」が得られる。
一方、MSCRでは、「どの方向に主応力が存在し、平均応力と主応力差がどの程度であり、どのような応力状態が形成されているか」を求めることができる。
モールの応力円は、主応力差および最大せん断応力を明確に表す。
材料の破壊、疲労および変形を評価する場合、特定方向の一つの垂直応力だけでなく、主応力、主応力差、最大せん断応力およびそれらの作用方向を知る必要がある。
MSCRでは、実測値からモール円を再構成することによって、これらの量を直接求めることができる。
また、主応力差からフォン・ミーゼス応力などの破壊・変形評価指標を導出できる。このため、測定方向に依存した単一の応力値よりも、材料の力学状態に対応した評価が可能になる。
ただし、破壊評価はMSCRの用途の一つであり、MSCRの用途は破壊評価だけに限定されない。
切削、研削、圧延、曲げ加工、ショットピーニングなどの加工では、加工方向や拘束条件に応じた残留応力状態が形成される。
このとき、一方向の応力値だけでは、加工によって形成された応力状態の全体像を把握できない。
MSCRで評価すると、加工履歴の違いを次の変化として表すことができる。
主応力方向の回転
モール円半径の増減
平均応力の引張側または圧縮側への移動
測定点群とモール円との整合性の変化
したがって、MSCRを用いることで、加工によって材料にどのような応力状態が形成されたかを評価できる。
ショットピーニング、窒化、焼入れ、PVD、CVD、レーザ処理などでは、表面に目的とする残留応力状態を形成する。
この場合に確認すべきなのは、単に一方向で圧縮応力が得られたかどうかだけではない。
圧縮側の平均応力が十分に形成されているか
応力状態が方向によらず均一であるか
特定方向への偏りが存在するか
主応力方向が処理条件によって変化しているか
主応力差が過度に大きくなっていないか
処理むらや局所的な異常が存在しないか
MSCRでは、平均応力、モール円半径、主応力方向および測定点群のばらつきを同時に確認できる。
このため、単一方向の圧縮応力値だけを管理する方法よりも、表面処理によって形成された残留応力状態を総合的に評価できる。
溶接部、肉盛り部および異材接合部では、熱収縮、相変態、拘束および材料特性の差によって、方向性を持つ複雑な応力状態が形成される。
このような部分を一方向だけで測定すると、得られる応力値は測定方向の選び方に大きく影響される。
MSCRでは、各測定位置について次の量を比較できる。
平均応力
主応力
主応力差
最大せん断応力
主応力方向
これにより、溶接線、熱影響部、肉盛り境界および異材界面の近傍で、応力状態がどのように変化しているかを評価できる。
処理条件Aと処理条件Bを比較する場合、単一方向の応力値だけでは、条件間の違いを十分に表現できない。
MSCRでは、次の変化によって工程条件を比較できる。
モール円中心の移動
モール円半径の変化
主応力方向の回転
測定点群のばらつき
測定点群と推定円との整合性
たとえば、二つの処理条件を比較した場合、次のような違いを区別できる。
圧縮側の平均応力は大きいが、主応力差も大きい状態
圧縮量は比較的小さいが、方向による偏りが小さい状態
平均応力は同程度であるが、主応力方向が異なる状態
応力値は同程度であるが、測定点群のばらつきが大きい状態
したがって、MSCRは工程設計、処理条件の最適化および品質管理に利用できる。
MSCRでは、多方向の測定値をモール平面上に配置するため、測定点群または測定多角形と、推定されたモール円との整合性を視覚的に確認できる。
理想的な平面応力状態が正しく測定されている場合、多方向の測定値はモール円に対応した位置に分布する。
一方、測定点群が円から大きく外れる場合には、応力以外の方向依存成分または測定上の問題が含まれている可能性を検討できる。
例として、次の影響が挙げられる。
集合組織
粗大結晶
応力勾配
測定位置のずれ
局所的な不均一
回折信号の異常
測定方向ごとのばらつき
このため、MSCRは応力値を算出するだけの方法ではなく、測定結果が一つの応力状態として整合しているかを確認する診断法でもある。
MSCRの大きな特徴は、応力状態を数値だけでなく、モールの応力円として可視化できることである。
表に多数の垂直応力とせん断応力を並べるだけでは、応力状態の違いを直感的に把握しにくい。
モール円として表示すれば、次の特徴を一目で確認できる。
円の中心:平均応力
円の半径:最大せん断応力および主応力差
円の右端と左端:主応力
円上の位置:各方向の垂直応力とせん断応力
測定点群の形状:方向依存性
円への乗り具合:測定結果の整合性
この可視化は、研究だけでなく、工程比較、品質管理、異常判定および測定結果の説明にも有効である。
有限要素法では、各計算点の応力が応力テンソルとして保持される。
FEMの計算結果は、垂直応力成分、せん断応力成分、主応力、主応力方向、最大せん断応力およびフォン・ミーゼス応力などとして表示できる。
一方、従来のX線応力測定では、特定方向の垂直応力値だけが比較されることが多かった。この場合、FEMが表す応力状態全体と、実測された一方向の応力値とを比較することになり、両者の対応が不明確になる。
MSCRでは、多方向の垂直応力とせん断応力から応力状態を再構成するため、実測結果を応力テンソル、主応力またはモール円として表現できる。
したがって、MSCRを用いることで、FEMによる計算結果とX線による実測結果を、単一方向の応力値ではなく、応力状態のレベルで比較することが可能になる。
比較対象としては、次の量が考えられる。
主応力
主応力差
主応力方向
最大せん断応力
平均応力
フォン・ミーゼス応力
モール円の中心および半径
これにより、計算上の応力状態と、材料に実際に存在する応力状態との整合性を評価できる。
MSCRの本質は、方向別の応力値を多数取得することではない。
多方向から得られた垂直応力とせん断応力を統合し、測定座標に依存しない1点の応力状態を再構成することにある。
したがって、MSCRは次の用途に利用できる。
破壊および疲労評価
加工履歴の評価
表面処理の品質管理
溶接部および接合部の評価
工程条件の比較と最適化
集合組織や粗大結晶などの影響の検出
測定結果の妥当性評価
FEMと実測結果との比較
応力状態の可視化
破壊評価は、MSCRの用途の一つである。
より広く表現すれば、MSCRは、表面残留応力を方向別の応力値としてではなく、材料、加工工程および測定品質を表す応力状態として評価する方法である。
応力値は、1点の応力状態を測定方向へ投影した値であり、測定方向によって変化する。
一方、応力状態は、測定方向によって変化しない。
材料の破壊、疲労、変形、加工履歴および表面処理状態を正しく評価するためには、一方向の応力値だけではなく、多方向の垂直応力とせん断応力から応力状態を推定する必要がある。
MSCRは、cos(\alpha)法によって測定された多方向の垂直応力とせん断応力をモール平面上に配置し、その測定点群からモールの応力円を逆構成する方法である。
これにより、主応力、主応力方向、主応力差、最大せん断応力、平均応力およびフォン・ミーゼス応力などを導出できる。
さらに、測定点群とモール円との整合性を確認することにより、応力状態だけでなく、測定結果の妥当性も評価できる。
したがって、MSCRは、一方向の応力値を求める方法ではなく、1点に存在する応力状態を実測によって再構成し、材料状態、工程状態および測定品質を評価する方法である。
【A. 基礎レベル(従来理論ゾーン)】
├─ [0197] ロゼットゲージによる主応力解析(旧来手法)
└─ [0219] モールの応力円の扱い(教科書レベルの基礎)
↓ 基礎を理解後、次の段階
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【B. 準基礎レベル(リバース解析の概念導入)】
├─ [0167] 主応力解析 by モールの応力円リバース
├─ [0173] 測定できない方向の応力を推定する(応用の入口)
└─ [0212] 次元の違う応力解析手法(従来とリバースの比較)
↓ ここで“リバースの基本概念”を理解
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【C. 中核レベル(モールの応力円リバースの中心ページ)】
▶ **【中心】 [0245] モールの応力円リバース解析 総括(総本山)**
※ 全ページは最終的にここへ収束する構造
↓ この総括から下位の技術的ページへ展開
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【D. 分解レベル(難易度別に三層構造)】
【初心者向け】
・概念の図示
・σとτの違い
・なぜ“リバース”と呼ぶのか
【中級者向け】
└─ [0255] モールの応力円リバースの“技術的仕組み”
・σ+τの活用
・多方向測定
・誤差相殺
・円フィッティング
【上級者向け】
・座標変換
・円の最適フィッティング
・誤差分布
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【E. 実務・応用レベル(現場で役立つページ群)】
├─ [0233] 測定〜解析例(実測例:8方向・疲労・溶接)
[0173]測定できない方向の応力を推定する。モールの応力円リバース
[0256]上級者・研究者向けモールの応力円リバースによる応力解析の数理的背景
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[3軸対応2次元応力解析:モールの応力円リバース解析 MSCR][0239] 特許第7513234号 cosα法のせん断応力測定機能と統合することで,モールの応力円は可視化ツールから応力状態を推定する解析ツールへと拡張された。
解決する可能性のある現象
同条件でも値がバラバラ
絶対値が小さすぎる。
応力変化が予想と逆
応力状態がわからない対象でも正確な測定ができる。
対象:2軸以上の応力場、主応力方向が不明または回転する応力場 実際の部品応力測定
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🔹 X線応力測定の普及を加速させる[0200]
X線応力測定が困難だった対象へのアプローチ[0225]
(📌 詳細を見る)
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🔹 輸送機械(応力による疲労程度の推定)[0248]
🔹 溶接残留応力の測定[0101]
(📌 事例を詳しく見る)[0014]
疲労により回転しながら緩和される応力 モールの応力円
溶接近傍から遠方への応力変化 モールの応力円
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🔹 特許技術 モールの応力円リバース解析 特許第7513234号
応力テンソルを図形化したもので、観測座標に依存せず不変な物理量であり、全方向の応力状態を表現する。
🔹X線残留応力測定とは、
cosα法の原理[0169]
X線残留応力測定の測定精度[0020]
(📌 詳細を見る)
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