相談無料 連絡先 045-883-3460 mishima@stress.co.jp
モールの応力円は, X線応力測定の教科書の最初の方に記載されている基本的な原理です。
モールの応力円を使った当社の特許解析技術 モールの応力円リバース解析はこちら
2次元応力状態の可視化
材料内のある点における平面応力状態を視覚的に表現する方法。
主応力やせん断応力の大きさを簡単に求めることができる。
応力の変換が容易
ある座標系での応力状態を異なる座標系(例えば、回転した座標系)へ変換するのに便利。
応力成分がどの角度で最大・最小になるかを直感的に理解できる。
主応力と主方向の決定
モールの応力円上の最大・最小の応力値が主応力。
せん断応力がゼロとなる2つの点が主応力の方向を示す。
180度異なる応力は同じ位置にある
0度と180度、45度と225度、90度と270度のように180度異なる点は、同じ応力値を示す。
せん断応力と法線応力の関係
モールの応力円では、せん断応力(τ)は円の縦軸、法線応力(σ)は円の横軸にプロットされる。
せん断応力が最大となるのは、主応力の45度方向(モール円上の90度の位置)。
モールの応力円を応力1が0−180度方向に加わる場合で考えましょう。
単純に1の力を角度を変えて測定すると結果は、単位円になります。ところが、モールの応力円では、中心(1/2,0) 半径1/2の円になります。
違いは、cosθがかかっているかどうか
なぜcosθがかかっているかどうかというと。測定面が回転すると測定面が(1/cosθ)大きくなって、それで応力にcosθがかかっています。
一般化された平面応力場のモールの応力円は、以下のようになります。
円は、1点の360度の応力とせん断応力をグラフィカルに示します。ただし、釣り合いの条件により0度と180度、90度と270度等の180度差の応力は同じになるはずです。したがって180度差同じ角度に表示されます。
cosα法で測定したX,Y方向の結果をプロットして円を描く
図のような溶接部の場合は、概ね右側の測定点が溶接線直交方向で最大主応力。左側が溶接線直交方向で最小主応力となります。
モール応力円 左側が溶接線平行方向
モール応力円 右側が溶接線直交方向
概ねレーザー走査の方向とその直交方向に主応力が観測されます。
変換
⇨
詳しくは、お問合せフォーム または メール mishima@stress.co.jp にてお願いします。
しかしながら、計算に用いられた例はあっても、解析に用いられることはありませんでした。せん断応力が実測できなかったためです。
2012年にせん断応力が測定できる測定器が販売されて、それが普及したために実測のせん断応力を使用した当社の解析方法が開発されました。
1-1-4 Mohrの応力円 P8-10 改著 X線応力測定法 日本材料学会編 養賢堂
1.1.4 モールの応力円 P8 残留応力のX線評価 -基礎と応力- 田中啓介他
平面応力場が図示できる。つまり360度の応力が推定できます。
つまり、主応力の図示ができる。つまり、測定できない方向の応力が推定できる。
①平面応力場、②応力が重畳している場合、③ 三軸応力発生している場合で2~8方向の測定が必要です。2点まで送料のみでお試し解析します。
測定データは公開を原則とします。会社名、用途、部品形状等は非公開で応力とせん断応力のデータと材質のみ公開とします。
「モールの応力円リバース(Mohr’s Stress Circle Reverse)」は、通常のモールの応力円とは逆の使い方をする独自の解析手法であり、視覚的・直感的に高精度な応力評価を可能にするグラフィックツールとしての特徴を以下のようにまとめることができます。
1. 視覚的・直感的に応力状態が把握できる
応力とせん断応力をXY座標上にプロットし、円として視覚的に描くことで、主応力やその方向が一目でわかる。
実測値(複数方向のσとτ)をそのまま利用して応力状態を「描く」アプローチ。
数式よりも感覚的な理解が優先されるため、教育ツールや現場でのコミュニケーションにも最適。
2. 180度回転対称性を活用した高精度化
0度と180度、45度と225度といった180度対の測定結果の平均化により、z軸方向のせん断応力(τxz, τyz)を相殺。
測定方向が増えるほど、誤差の平均化によって精度が向上(=GPSの精度向上と同じ原理)。
3. せん断応力を活用する唯一の2次元ツール
従来のsin²ψ法ではせん断応力は使われなかったが、cosα法の2次元センサーにより得られるせん断応力を最大限に活用。
全方向の応力情報を直交座標系にプロットすることで、方向依存性を明確に視覚化できる。
4. 簡便なツールとしての優位性
方眼紙とコンパスで描けるほどシンプル。特別な解析ソフト不要。
例えば、測定点が8方向であれば、コンパスで円を描いて応力を「見る」ことが可能。
5. 誤差に強い構造
通常の主応力計算(3方向法)と違い、2方向からでも主応力が推定可能。
測定方向を固定せず、方向に依存しない解析が可能。方向ごとの誤差が見える・補正できる構造。
微小な応力変化の検出(例:疲労試験前後の応力差が ±20MPa 程度でも検出可能)。
応力集中部、曲面部、三軸応力場など、従来法では困難だった形状の応力評価。
現場での即時判断が求められる場面(装置不要でグラフ化が可能)。
必要であれば、実際の応力円描画の手順や例も紹介できます。図解も可能です。ご希望ですか?