[0188]3軸応力状態と集合組織

厳密には、すべて3軸応力状態でありますが、3軸応力の精度確保には、無応力での正確な格子面間隔d0が必要ですが、まだ簡単には求める方法がありません。したがって平面応力を仮定した方法、sin2ψ法やcosα法が多く用いられています。

概ね平面応力と仮定して差し支えない場合が多いのですが、加工層などの3軸応力が発生していると考えられる対象の測定には、検証と補正が必要になります。

補正には、フリップを使った方法やモールの応力円による方法があります。これらに関しては、ほとんど情報が公開されていませんので、当社に測定を依頼された方にご説明します。

また、金属結晶自体に異方性があるので結晶がランダムな方位を向いている場合が問題がないのですが、特定の方位を向いている配向性がある場合は、集合組織に対する配慮が必要です。これらに関しては、ほとんど情報が公開されていませんので、当社に測定を依頼された方にご説明します。


X線 応力測定法の基礎 と最近の発展 3. 表 面 応 力 ・集 合 組 織 材 †

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms1963/48/1/48_1_89/_pdf