相談無料 連絡先 045-883-3460 mishima@stress.co.jp
X線残留応力測定センター info@stress.co.jp は、鋼とアルミを対象に安価かつ短納期の応力測定サービスをご提供しています。
これまでにあったご質問をまとめています。ご依頼の際の参考にしてください。また、ご質問も随時受付ていますので info@stress.co.jpまでお寄せください。
Q67 電解研磨をしても応力は解放 されないのでしょうか。
解放されます。場合によっては、測定された応力値に補正が必要ですが、母材の厚みに対して電解研磨深さが小さい場合は、補正式は必要ない場合が多いです。
実測は、製造から現在までの加工、熱力の履歴が残留応力となっていますが、計算はどこかの時点で初期値を与えて計算しています。
現実は、3軸応力ですが、計測は、表面を平面能力場と仮定して測定しています。計算は、2次元または3次元の解析です。現実は、変形と応力の相互作用がありますが計算では考慮されていない場合があります。
等々違いを考慮することが必要です。
Q65フェライト相を測定します。概ね良好に測定できますがフェライト相の応力が全体を代表しているかについて幾つかの実験や考察を行う必要がある場合もあります。
Q64 造形品は平面応力場になっているのでしょうか。 τyz τxzは発生しないのでしょうか。
平面応力場ではない場合が多いと思います。
対象物の条件がx線応力測定に適している場合は、σxとσyを測定して tan 2θ=2τxy/(σx-σy)
θが主応力の角度になります。モールの応力円をかくと簡単に図示できます。
Q62 対象物の曲率に対して測定誤 差の大きさはどのように変わるか確認されたことがありますか?
バネ学会の標準では、線径が照射径の5倍以上あれば、誤差10%程度とあります。曲率もそれに準じた基準で測定します。ただし、単一入射x線のcosα法では、もう少し条件が悪くてもつまり曲率が小さくてもそれなりの数字が出ます。ご相談ください。
Q61 曲面、球面を測定する場合、角度0°はどの様に合わせていま すか?
水準器に磁石が付いた一点の水平を測定できる機器を使用します。
Q60 硬さなど別のパラメータ を測定することで簡易的に残留応力の大小関係を把握する手法はない でしょうか?
バルクハウゼンノイズを測定する方法があります。装置はそこそこ高価なので簡便とは行きませんが。そもそも圧延ロールを全面検査するために開発された装置なので高速に測定することができます。
Q59 圧痕の部分は圧縮応力が残留するとのことがあります、どのようなプロセ スで圧縮になるのでしょうか? 結晶粒にどのような変化があるのでしょうか?
取り除かれますが、浸炭焼入れは表面に大きな圧縮応力が入り、組成、組織によってx線応力測定の誤差が拡大する場合があります。
Q59 切断時のクリアランスの大きさによって残留応力が異なりますか?
せん断と破断の位置が変わるので応力も変わります。
加工の方法が深さを決める大きな要因になります。サンドペーパーを使って手で磨くと数μですが、フライス盤で強加工すると0.8mm深さでも30MPaほど応力が入ることがあります。
表面に加工がしてありその加工の応力が測定対象でない場合には、電解研磨でその部分を除去する必要があります。その際には、いろいろなノウハウがありますので相談してください。
参考文献
「大学講義 切削加工 竹山秀彦 [0008]」
切削加工のデータなら 加工の応力の影響範囲は、最大400μmとあります。大体そうですが条件によっては、800μm位の場合もあります。しかし通常の切断なら50μmで影響はなくなります。
Q56 曲げ応力をひずみゲージで確認した試験片を残留応力測定装置 で測定していますが、結果が合いません。 何か原因として考えられることはあるでしょうか?
ひずみゲージは、2点間の物理的な距離の変化を見ます、つまり、結晶の変形と結晶間の結晶間のすべりです。しかしながら、x線は、結晶の変形しか見ていないので弾性域でしか数値は合いません。
Q55 焼鈍の場合は、深さ方向の分布確認の場合はどの程度の深さを確認することに なるでしょうか?
残留応力が十分に小さくなるまで電解研磨をして応力を測定します。または、製品の要求仕様に合致する深さまでです。
Q54 キレツの起点となる部位の応力は、測定で きますか?
キレツの原因が応力の場合は、キレツの先端のキレツ側は応力が抜けていて、これからキレツが発生すると思われる部分は、高い引張が測定されます。
Q53 硬さなど別のパラメータ を測定することで簡易的に残留応力の大小関係を把握する手法はない でしょうか?
あります。バルクハウゼンノイズなどは、硬さと残留応力の変化に反応します。しかし、硬さと残留応力の両方の変化に反応するので、x線等で測定してどちらの変化か両方かを確かめる必要があります。非常に広い面積内の局所的な異常箇所を特定する手法としては有益です。
表面に測定対象でない層、例えば加工層などがある場合は、そのそうを電解研磨で除去してターゲットの層を測定します。その際には、応力値や半価幅を見ながら測定対象でない層とターゲットの層を区別します。
x線は、金属に入射してだんだん減衰していきます。その侵入経路の長さが一定です。だから表面からの深さは、x線の入射角度が小さいと深く、大きいと浅くなります。ガラスビーズピーニング等表面からの応力が激しく変わる場合は、入射角度で応力が変わります。
切断面の残留応力は、元々の残留応力が切断によって解放されて、さらに切断の応力が加わっているので何を測定しているかよくわからない場合が多いです。
低温変態溶接とは、オーステナイト→フェライトの膨張変態を通常より低い温度で行い、溶接の引張応力を軽減する方法ですが、母材(HAZ)部との境界で母材(HAZ)側が引張になるので注意が必要です。
鋼種によります。古い設計の鋼種で結晶粒が大きいものは、測定誤差が大きくなるものがあります。その際でもデータ点数を多くすると傾向は見えてきます。
参考文献 日本材料学会 x線材料強度部門委員会 溶接部残留応力測定小委員会 最終報告書 H22年7月
基本的には、スパッタやヒュームを避けて測定場所を設定します。実際は、ドライバーやタガネで除去しても大きな影響を与えない場合が多いです。
x線回折の応力値は、表面近傍の数ミクロン深さの平均で厳密に言えば3軸応力を平面応力場と仮定して測定した数字です。また、対象物の製造、使用の過程で蓄積した応力の数値です。一方数値解析は、内部表面の3軸応力の値で、製造、使用の過程で蓄積した応力は考慮されていません。
例えば、変形による応力変化を数値計算と実物での測定する場合は、変形前後での実物の測定値の変化と数値計算の値を比較する必要があります。
Q44 工場等でのパイプの残留応力は、どうなっています?
腐食性の内容物が通過するパイプで内側が圧縮になるような処理を施してある場合が多いです。
溶接部の残留応力 はどう して生 じるのか, また,そ の制御 法 は? 神 近 亮 一
Why Does Welding Residual Stress Occur, and How Can it be Controlled ? by Ryoichi Kami
https://www.jstage.jst.go.jp/article/qjjws1943/59/7/59_7_502/_pdf
(1)応 力 除去焼
(2)低 温応 力緩 和 法
(3)機 械 的 応力
(4)ピ ーニ ング法
(5)高 周 波加 熱 に よるパ イ プ残 留応 力 分 布 の 制 御
外側が圧縮、内側が引張になりますので、しばしば内側の引張応力を緩和してから使用されます。
対象物の応力が細かく変化していない場合は、照射径を変えても応力は変わりません。最小が 0.6mm 最大が4mmです。小さな照射径は対象物そのものが小さい場合に使います。大きな照射径はほとんど出番がありません。コリメーター1mm 照射径約が標準です。なぜこれが標準かというと最も精度が高いからです。
照射径を小さくする と捉えられる結晶粒の数が減って標準偏差が大きくなります。照射径を大きくすると捉えられる結晶粒の数は増えますが、ピンホールカメラでピンホールを大きくしたような効果があり全体的にぼやけます。
それでバランスが良くて精度が出る。コリメーター1mm 照射径約2mmを使っています。
Q41 照射径はどのくらいがいいのでしょうか?
A41 コリメーターでX線を制限して照射範囲を決めます。照射範囲は広い方がX線の強度が上がり測定時間が短くなります。測定する結晶粒の量も増えて誤差が少なくなります。しかしながら照射径大きすぎるとピンホールカメラの穴が大きく像がボケるような現象がおきます。
照射径2mmくらいが上限と材料学会の測定標準にはあります。測定物の形状が複雑で平面があまりない場合は、照射範囲を狭くしますが狭くすると照射面積に反比例して測定時間が長くなり、測定する結晶粒の量も減って誤差が大きくなります。平面を測定する場合はφ2mm。 曲面の場合は、曲率半径の1/5以下がいいと考えます。
Q40 引張試験しながら試験片の応力測定をしたいのですが。
A40 試験片を長くしていただければ可能です。GLの中心が移動しないタイプの試験機がおすすめです。
Q39 X線の照射面積はどのくらいですか? 侵入深さは、どのくらいですか?
A39 標準2mmφ (直径2mmの円) で他0.6mmφ と4mmφがあります。標準径2mmでも分解能は、0.1mm位はあります。照射面積を小さくしたから細かく見られるわけでありません。使い分けが必要です。侵入深さは、どのくらいですか?数μm程度ですが、材料によって変わります。
Q38 この部分の応力はどうなっているのでしょうか?
A38 測定してみないとわかりません。
Q37 構造物に不同沈下による変形が発生しており、それに伴う応力を計測できないものか。応用方法、事例等ありましたら、一度ご教示いただけませんでしょうか。
A37 あります。メールまたは電話にてお問合せください。ウェブサイトに掲載されているものは、一般的または公開されている情報で当社の測定ノウハウ、実績等は、直接お問合せください。
Q36 疲労試験をしていて通常は、40時間以上で壊れるのに、今回は、30時間で壊れました。何が原因でしょうか?
A36 これだけの情報で原因を推定するのは、難しいでしょう。疲労試験の条件により様々な解釈ができます。疲労試験条件が実使用条件に近い場合は、寿命が25%以上短くなっていて、かなり問題ですね。しかし、本来は、2000時間使用するのに、疲労試験の振幅を大きくして加速して試験をしている場合は、例えば繰返し荷重が1万回から10万回の結果で判断している場合は、どうしても誤差が大きくなります。10万回から100万回等、実条件に近い疲労試験をお勧めします。
Q35 き裂の周辺は応力が抜けていますか?
A35 応力の発生原因により抜けている場合とあまり抜けていない場合があります。変態膨張によるき裂等はあまり抜けていない場合が多いです。周辺の応力が抜けているかいないかは、発生原因の情報を含んでいますので測定する価値があります。
Q34 アルマイト層の応力測定はできますか?
A34 アルマイトは、主成分は非晶質アルミナ(Al2O3)であると言われています。結晶ではないのでX線回折を用いた方法では測定できないと考えます。参考までに鋼は測定できますが、サビはできません。表面上のサビは、感度の低下、ノイズの要因になりますが、ある程度の厚みがあっても測定は可能です。
Q33 これは応力腐食割れでしょうか?
A33 そうではないでしょう。応力腐食割れ(SCC)には、①引張残留応力 ②腐食環境 ③時間 が必要です。しかし、貴社の使用において①はそこそこ発生していますが、②腐食環境ではありませんし、応力腐食割れにしてはき裂発生までの③時間が短すぎます。
Q32 鋼の伸びは、X線で測定できますか? 硬さはどうでしょう?
A32 X線では、相対的なひずみの分布を測定して、応力を推定します。弾性域では、ひずみと伸びは、比例しますが、塑性変形をするとひずみから伸びを推定することができなくなります。その際に半価幅を使います。半価幅は、転位密度に比例して大きくなりますので硬さとの相関があります。
Q31 cosα法は通常のsin2ψ法による長時間測定と比較すると値や精度は如何でしょうか?
A31 多くの場合測定精度は、被測定材料の組織の状態で決まります。組織の状態がよく十分な測定数を確保すれば、20MPa以内の差を識別することが可能になりますが、表面の粗さや粗大結晶粒によって100MPa以上の標準偏差になることもあります。cosα法とsin2ψ法の材料に求める条件は同じです。その条件を外れると測定誤差になりますが、誤差の発生のしかたがcosα法とsin2ψ法で違う場合があります。
参考文献
田中 啓介
66 巻 (2017) 7 号 p. 470-478 材料
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms/66/7/66_470/_pdf/-char/ja
Q30 複雑形状の測定ですが、例えば深絞りやプレスに使用する金型で、応力集中の起きやすいR部周辺部などの三次元分布の測定は可能でしょうか?
A30 本当に一番奥は、X線の入射角度が確保できないの正確な測定(計算)はできませんが、それ以外の場所は、測定が可能です。入射角度が小さくなると誤差が増えますが、応力分布を測定して外挿することによりある程度正確な判断ができます。
Q29 また溶接部の測定などもされていると思いますが、測定の難しさは如何でしょうか?
A29溶接部も例えばオキサイドメタラジーを利用して設計された新しい鋼等は問題なく測定できますが、古い材料は、粗大結晶粒で測定値のばらつきが大きくなります。
Q28 球状黒鉛鋳鉄 FCD550 は測定可能でしょうか?
A28 一般的な炭素が少ない状態では、測定可能です。ただし、組織の状態や粗大結晶粒により誤差が大きくなる場合がありますので事前にお試し測定をお勧めします。
Q27 タングステンカーバイトの超合金は測定できますか?
A27 残念ながら当社の機材では測定できません。
Q13 銅の残留応力測定はできますか?
A13 当社の機材では測定できません。得意な鋼に集中するのが当社の方針です。どうしてもと言われれば測定しますが、他所の装置を出張して使うことになりますので測定費用が割高で、ノウハウもありません。
伸銅協会に確認したところX線での測定標準もないようなので当社の場合は、検証実験から始める必要があります。
現在銅材の応力測定標準は破壊法のようです。
http://www.copper-brass.gr.jp/standard/files/JBMA-T305-1999.pdf
Q26 なぜ主に鋼の測定サービスを提供するのか。
A26 お客様に満足いただく測定のためには、製造方法、組織、加工、溶接、疲労と残留応力の関係の知識が必要です。いや実際に測定をしてみて必要でした。適切なアドバイスには鋼材開発の歴史が必要な場合もあります。例えば、
l 溶接の残留応力を測定する際に、溶接の残留応力の上に加工の応力が重畳されていることがよくあります。双方の残留応力について知識がなければ、その2つを分離することは難しく、混乱がおきます。
l 高い応力をかける溶接継手に粗大結晶粒が発生している場合は、正しく応力を測定する努力する前に、そのような環境で粗大結晶粒が発生する材料を使用してよいのかまず考える必要があります。
l オーステナイト系ステンレスにピーニングをして降伏応力を超える応力が測定された場合は、加工硬化について説明する必要があります。
では、さまざまな金属に関してこのような知識を全て持つことが可能でしょうか?難しいと考えて当社は主に鋼の応力測定サービスをご提供しています。
Q25 応力測定でなぜ電解研磨が必要か?
A25 X線で測定できるのは最表面の深さ数μm以内の平均的な応力です。したがって、目的の応力が表面にない場合は、それを表面に露出させる必要があります。しかし、機械的に除去すると機械的除去による新しい応力が発生して何を測定しているかわからなくなります。そこで表面を溶かして新しい応力が加わらないようにしながら目的の応力を表面に露出させます。例えば、疲労試験体の溶接部近傍の残留応力を測定する場合は、50μm~の電解研磨を行います。溶接の際の磨き等による加工の応力を除去するためです。また電解研磨部分に大きな応力があると厳密な意味で全体の応力分布が変わるのでその考慮も必要です。
Q24 X線応力測定法標準 材料学会には、回折強度曲線からバックグラウンドを除去した後のピーク高さのカウント数が1000以上推奨となっていますが、X線残留応力測定センターの測定ではどうなっていますか?
A24 当社の測定結果では、10K以上となっています。この数字の意味は、X線の強度を0からを増加させると測定のばらつきがだんだん減少します。しかし、ある強度が以上に増加させても、ほとんどばらつきが減少しない強度があり、それが10Kということです。10kに満たない場合はX線の照射時間を自動的に延長して10K以上になるようにしています。
この基準は、材料,試料距離、コリメータサイズ、管球の電圧、電流 照射時間,IP読み取り条件に影響されませんが、センサーの種類や感度や単位系で違うので方式や機器によって違います。1000カウント、10k、60等様々です。
Q23 研磨焼けは残留応力で検出できますか?
A23 研磨焼けは、温度が上がりすぎることにより、圧縮応力が抜けて、硬さが低下します。X線で圧縮応力の低下および半価幅の減少として測定できる場合があります。
Q22 cosα法とsin2ψ法で測った場合は、応力値が違いますか?
A22 cosα法またはsin2ψ法で誤差が少ない場合は、もうひとつの方法でもほぼ同じ結果がでます。でも誤差が大きい場合は、誤差の出方が違う場合があります。
cosα法とsin2ψ法の応力値の違いを参照ください。
Q20 鋼構造物がどの程度劣化しているのか、補修・交換が必要なのかどうかについて、残留応力で判別ができるのか?
A20 設備や施設を作った人または整備する人が、設備の老化、劣化でどのようなことが起きるかを推定します。疲労破壊、腐食減肉、変形等 設計者がそれらの変化により特定の部分の残留応力が変化すると判断した時に測定してみます。測定により劣化の程度を推定し、設計時の計算等を参考に補修・交換の要否を検討します。
Q19 コリメーターの径を小さくして照射面積を小さくすると空間分解能が上がりますか?
A19 応力変化の急峻な溶接部近傍で照射径1mmと3mmで測定した応力測定結果を比較したことがありましたが、測定値は、あまり変わりませんでした。ばらつきは、1mmの方がデータ方が大きいようでした。径を小さくしたことに捕捉できる結晶数が減り測定値のばらつきが大きくなったと考えられます。当社の機材は照射径約2mmですが空間分解能は、0.1mm位あります。照射面積を小さくすると精密な測定ができるとは限らないようです。
Q18 残留オーステナイトの測定はできますか?
A18 残念ながらできません。X線での残留オーステナイト測定では解決できない問題がありサービスを提供していません。
集合組織の影響が考慮できない。
バックグラウンドノイズの影響を把握できない。
X線の到達範囲(表面)の測定で妥当かの判断ができない。
現状でこれらを解決すると思われる装置は、茨城県の材料構造解析装置iMATERIAで、
集合組織と残留オーステナイトの迅速測定が同時にできます。
十分強度のある中性子を使うのでバックグラウンドノイズの影響も少ないし材料全体の測定ができます。(推定)
X線では2個のピークから残留オーステナイトを計算しますが、iMATERIAは、15個のピークで計算しますので高精度です。
時間はかかりますが、メールインサービス等があり試料をまとめると思ったほど高くないのご検討されてはいかがでしょうか。
J-PARCの出力(調子良さ)で料金が全然違うようです。出力が150kW~1MWと変動して、それに応じて測定時間が変わります。測定時間で値段が決まるので料金が変わるようです。出力が500kw以上で安定するとメリットがでています。
https://j-parc.jp/picture/2015/03/press150327_01.pdf
Q17 2件続けて破壊原因調査としての応力測定をしたいのですか?が来ました。
A17 破壊原因調査は、難しい問題です。さまざまな原因の仮説をたてて検証または否定していきます。
応力が高すぎる、または、応力の集中が起きているのが原因
材料が弱いのが原因
疲労破壊や応力腐食割れ等の応力が原因である可能性が高い場合は、応力測定をしますが、
一般的な破壊検査は、
①割れの起点で材料の健全性の調査をします。1.異物 2.成分 3.組織 4.機械的な性質(強度) を調べて 事故品と正常品の比較をします。事故品が弱ければそれが原因です。
②破面観察をして破壊の原因を推定します。例えば、ビーチマークが出て原因は疲労破壊であろうということになります。
数万回以上の応力がかかったのちに破壊したものは、応力改善で原因を取り除くことができる場合があります。ご連絡ください。
破壊原因調査を行う会社は、「金属破壊原因調査」で検索してみてください
Q16 ピーニングや表面加工による深さによる応力分布の測定はどのようにしますか?
A16 ショットピーニングの残留応力測定 内部応力測定
ショットピーニングは、入る圧縮応力の深さをショットピーニングの材料の粒径から推定できます。
また、粒径が大きいと表面に凸凹ができて圧縮応力のピークが少し内部に移動します。
微粒子ショットは、表面が最大の圧縮応力となります。微粒子ショットでもキレツ発生の抑制効果が認められます。
表面研磨とショットピーニングでは、表面の応力はほぼ同じでも疲労寿命が違います。
残留応力と疲労寿命の関係を参照ください。
電解研磨表面を除去しながら深さ方向の分布を測定する場合は、
摩耗時のシミュレーションであれば、電解研磨領域を十分広くとればうまく測定できます。
内部応力を知る場合には、表面除去による残留応力分布の補正が必要です。ただし、全体の深さ(長さ)に比べて電解研磨の深さが十分小さい場合は補正が小さくなり必要がありません。電解研磨の補正式を計算してみました。を参照ください。
深さ方向の応力の勾配が大きい場合は、X線の入射角度により応力が変わります。
表面が最大の圧縮場で内部へ向かって減衰する場合は、入射角度ψ0が小さな場合は、圧縮応力が小さく、入射角度ψ0が大きな場合は圧縮応力が大きくなります。
cosα法とsin2ψ法の応力値が違う場合のB.応力勾配がある場合を参照ください。
Q15 当社ウェブサイトにキーワード「グラインダー加工 応力変化 なぜ」「加工熱による残留応力発生」で検索して来られた方 目的の回答はございましたか?
A15 もしなかった場合は、以下の文献の5章の解説2はどうでしょう?グラインダーで引張応力が発生する理由、研磨で圧縮応力が発生する理由があります。
予防保全工法ガイドライン [研磨による応力改善工法]
http://www.gengikyo.jp/archive/pdf/ronaiguidline/VIP-10.pdf
基本的には表面に塑性加工が入った場合圧縮、引張りの両方の応力が入る可能性があります。参照 加工研磨による表面応力の変化
研磨焼けのように研磨の熱により硬度が低下して圧縮応力が抜ける現象もあります。
Q14 構造物の外部応力の測定はできますか?
A14 建物や配管に高い応力がかかっている可能性があるので測定したいというお話をたまにいただきますが、X線で現場で測定できるのは残留応力プラス外部応力でしかも部材全体にかかっている応力ではなく測定部分にかかっている応力です。外部応力がない状態でX線で残留応力を測定しておけば供用中に再度測定して、差し引き外部応力を計算できますが、外部応力がない状態でX線で残留応力がわからない場合は外部応力がわかりません。
供用中に測定される応力=外部応力がない状態での残留応力+外部応力
ただ、供用中に測定される応力が降伏点に近い場合は疲労破壊や変形が起きやすい状態にあることがわかります。 外部応力と残留応力の分離のアイディアはあります。スポンサーになっていただける方がいらっしゃたらご連絡ください。
Q12 電解研磨をしながら、深さ方向の応力分布を測定する際には、 電解研磨により取り除かれた層の影響を補正する式があると思いますが。それを教えてください。
A12 以下に補正式の例があります。
Residual Stress
Measurement by Diffraction and Interpretation
Dr. Ismail C. Noyan, Prof. Jerome B. CohenISBN: 978-1-4613-9571-3
P206-207 に 6.9 Corrections for Layer Removal
電解研磨の補正式を計算してみました をみてください。ショットピーニングの例です。
補正量は、電解研磨深さと対象物の厚みの比で決まります。電解研磨深さが厚みに関して少ない場合は補正は要りません。
Q11溶接部疲労破壊の原因はなんですか。
A11 応力集中と残留応力によっておきます 応力集中は、形状のによるものの他に、溶接時の欠陥も原因になります。グラインダーの削り跡も応力集中の原因になります。溶接部熱影響部は、溶接により発生する残留応力が大きくなります。
溶接部の止端線は、溶接による残留応力が極大で形状により応力集中がおきますので疲労破壊がよく起こります。
疲労破壊を防ぐために溶接部は、まずは正常であることが重要です。
①検査をして欠陥がないようにします。
②応力集中が起こる形状を修正します。溶接のオーバーラップ等がそれにあたります。
それでも疲労破壊が発生する場合は、
応力集中の緩和
③グラインダー等で形状を滑らか、なだらかにして応力集中を緩和します。グラインダーの削り傷は、疲労破壊の起点となりますし、削り跡が引張応力になることがありますので、使用するグラインダー、検索方向、研磨材の種類に注意が必要です。
④構造を変えて応力集中を防ぐ方法もあります。荷重が変わらなければ面積を大きくすると応力は小さくなります。隅肉溶接を完全溶け込みするのも有効です。
溶接の残留応力の低減には、
⑤StressRelease (ひずみ取り)焼鈍を行う。
⑥溶接残留応力が小さい溶接材料を使用する。
⑦ピーニングを行う。
⑧ 圧縮応力が発生する研磨材で磨く
⑨溶接の順序や拘束条件を変える。
当社では、
溶接残留応力
グラインダーで発生する応力(参考 加工・研磨による表面応力の変化)
熱処理後の応力分布
ピーニング後の応力分布
をラボおよび現場で測定できます。
例によって、以上の文章はわかりやすくするために正確さをある程度犠牲にしております。ご承知おきください。
残留応力と疲労寿命の関係も参照ください。
Q10 ショットピーニング応力測定で検索して当ウェブサイトを訪れた方がいらっしゃいますのでショットピーニングと残留応力について解説します。
A10 ショットピーニングでもピンでもハンマーでも同じだと思いますが、ピーニングと応力測定は相性がよく、得意な測定です。理由は、打撃、衝突により組織が微細化して方位がランダムになる からです。こうなると理論式に近くなり良い測定ができます。ただし、表面に凹凸がある場合は、応力の絶対値が小さくなります。先日は5μm毎の深さ方向の分布を測定しました。
Q9 熱処理と応力測定で検索して当ウェブサイトを訪れた方がいらっしゃいますので熱処理と残留応力について参考文献を示します。
A9 アグネ技術センターの「鋼の熱処理と残留応力」磯村良蔵の本には、様々な例が載っていますの参考になります。私の経験では、焼入れをして圧縮応力がどのように入っているかを確かめるご要望が多かったと思います。その後の研削や研磨で温度が上がりすぎて焼きなまし状態(研磨焼け)になると圧縮応力が低下して硬度がさがります。パイプ状のものですと、90度毎に測定して後で応力不均一による曲がりが発生しないようにする。深さ方向に電解研磨をしながら測定する際には、解放された応力を考慮するのがポイントになります。
Q8 測定機器のレンタルはできますか?
A8 ご要望にお答えできずに申し訳ありませんが、測定者付きで測定サービスを提供する会社です。機器レンタルは定款にありませんのでレンタルはご提供できません。機器の発売元のパルステック工業殿がレンタルにも対応していただけると思いますのでそちらにお問い合わせください。
Q7 SUS630の正しい残留応力を教えてください。
A7 鋼は、加工により大きく表面の応力が変化します。ある種の研磨剤で磨くと圧縮の降伏近くの応力が入ってたり、切削加工では大きな引張応力が入ったりします。加工・研磨による表面応力の変化参照。正しい応力はありません。たとえば、回転軸に使用する部品の場合は、棒材または粗削りの段階で加工層を電解研磨で取り除き内部に残留応力が残っていないか測定します。
Q4 測定精度は大丈夫ですか?
A4 毎日機器の精度確認、校正を行っています。また、精度は、機器の精度とお客様の材料の組織による精度の悪い方で決まります。ほとんどの場合精度は、お客様の材料組織で決まります。応力測定の理想状態からどのくらい外れているかで決まります。
材料組織が理想に近い場合は、方式による差はほとんどありませんし、理想から遠い場合は、誤差が大きくなります。まずは、サンプルをお送りください。測定してみます。当社では、測定値の妥当性チェックをしています。
Q3 なぜ安価な残留応力測定サービスが重要ですか?
A3 依頼者の技術者の方は、条件の異なるサンプルの様々な場所を数多く測定したいと考えていらっしゃいますが、予算の制限で実現できません。その予算の制約をなくすためには安価でサービスを提供するのことが大切です。
Q2 一番の特徴はなんですか?
A2 最新の機器とシンプルなビジネスモデルで安価な残留応力測定サービスを提供します。
Q1 X線残留応力測定センターは何をする会社ですか?
A1お客様に代わって鋼製品、部品の残留応力を測定して報告書を提出します。