相談無料 連絡先 045-883-3460 mishima@stress.co.jp
応力は、垂直応力σとせん断応力τで構成されるので、両方使うのが応力解析 詳しくは、
従来のモールの応力円との違い
通常のモールの応力円:主応力が既知の場合に、各方向の応力を推定するために使用します。
モールの応力円リバース:複数方向の実測値(応力とせん断応力)から、主応力や応力状態を推定・再構築します。
仕組みと利点
多方向からのデータ測定:2〜8方向から応力とせん断応力を測定します。
円フィッティング:測定したデータがモールの応力円になることを利用し、これらの点を円にフィットさせます。
誤差の相殺:異なる測定方向からのデータを平均化することで、測定値の誤差を相殺し、精度を向上させます。
3次元応力場の把握:この手法により、表面近傍における複雑な三軸応力状態や、物理的制約で主応力方向が測定できない場合でも、応力状態を正確に把握できます。
応力状態の直感的理解:モールの応力円という図形で結果を表現するため、主応力の方向、変化の傾向、誤差の広がりなどが直感的に理解できます。
適用例
複雑な形状の部品や、複雑な残留応力が発生する熱処理後の部品。
疲労試験前後での応力状態の変化追跡。
加工後の部品における応力状態の評価。
1. 360度全方向のグラフィカル応力解析 モールの応力円リバースは、特許技術(特許第7513234号)であり、360度...
✅ モールの応力円リバースは「誤差を前提とした視覚的・統計的手法」 モールの応力円リバースは、誤差を含んだ複数方向の実測...
モールの応力円は、既知の応力状態から、あらゆる方向の応力・せん断応力を計算で求めるために使われてきました。
それに対しリバース法は、以下のように測定値から“主応力”を推定します:
cosα法では、**2次元の回折環(デバイリング)**から、法線応力(σ)とせん断応力(τ)を同時に測定できます。
sin²ψ法:せん断応力が直接測定できない
cosα法:せん断応力までデータとして得られる
→ この“せん断応力”をプロットに積極的に活用する点が、モールの応力円リバースの中核です。
▶ 誤差の相殺
例えば、0°と180°、90°と270°のように180度対称の測定値を平均すると、z軸方向のせん断応力(τxzやτyz)などの不要成分が理論上打ち消されます。
▶ フィッティングによる最適化
各方向(最大8方向)の(σ, τ)点をグラフにプロット
最小二乗法または目視で円フィッティング
主応力の方向と大きさを取得
→ 測定点数が増えるほどGPSの衛星数が増えるのと同様に、位置(応力状態)が正確になります。
Q:sin²ψ法でもできるのでは?
→ sin²ψ法ではτ(せん断応力)の実測値が得られず、リバース解析は困難です。
Q:モールの応力円の数式を使わないとダメ?
→ 本手法は視覚的・図形的解析が主体であり、式に弱い人でも使えるように設計
されています。