[0095]残留応力と破壊までの負荷回数の関係

SN線図 グッドマン線図

条件

材料SUS316L

引張強度 約500MPa

0.2%耐力 約200MPa

疲労限は、約75MPa

とある形状で疲労試験を行なった。試験時の破壊箇所の負荷応力は125MPaと推定された。

  1. ショットブラストを施し、100万回の疲労試験クリアのはずが、ある部分が20万回で破壊した。負荷応力は125MPa

  2. ショットブラストなしの場合は、10万回で破壊。負荷応力は125MPa

  3. ショットブラストなしの場合は、20万回で破壊。負荷応力は100MPa

この情報より可能な解として、

  • 引張強度 540MPa 0.2%耐力が200MPa

  • 残留応力なしで疲労限 75MPa

  • 残留応力 圧縮-200MPa程度で 疲労限 100MPa

  • 残留応力 圧縮-400MPa程度で 疲労限 125MPa

が計算されました。

応力測定の結果、破壊部位でショット条件により-350MPa と-183MPaが測定されました。この場合は、-183MPaでは破壊回数が20万回程度になる可能性があります。

ただし、実際の疲労試験の結果は、驚くほどばらつきますので実験の数を増やす必要があります。