[0182] 絞り加工品のコーナー部応力測定

突然加工がうまくいかなくなったと相談を受けました。うまくいっていた以前の製品をOLD うまくいかなくなった新しい製品をNEWとして測定します。

原因の推定

原因は、材料の変化です。材料が、柔らかくなって加工性が上がっています。それに伴い残留応力もせん断応力を低減されています。

残留応力は、ハイテンだと析出強化型->結晶粒小さい型->DP鋼等 と進化すると低減されていきます。

ただし、それに合わせて加工条件を変化させる必要があります。

形状を測定してみると。新しい方(NEW)が余計に曲がっています。

どうして余計に曲がっているのか。応力測定をしてみます。

(NEWは、)半価幅が小さくなっています。つまり、柔らかくなっているのです。それでよく曲がるようになっています。


関連ページ

[0160]半価幅とは

[0108]半価幅による加工ひずみの評価


残留応力はあまり変化していませんが、新しい方(NEW)が応力が若干小さくなっています。



次にせん断応力ですが。古いものは、コーナー部分にせん断応力が入っていますが、新しいものは入っていません。

原因の推定

原因は、材料の変化です。材料が、柔らかくなって加工性が上がっています。それに伴い残留応力もせん断応力を低減されています。

残留応力は、ハイテンだと析出強化型->結晶粒小さい型->DP鋼等 と進化すると低減されていきます。

ただし、それに合わせて加工条件を変化させる必要があります。


この例は、ご依頼者から特別に許可を受けて公開しているものでご質問には答えられません。