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X線応力測定では、試料表面近傍における複数方向の応力値を取得できる。
本方法では、試料を面内で8方向に回転させ、
の各方向についてX線応力測定を行う。
各方向で得られた測定値を (\sigma-\tau) 平面上に配置し、MSCRによりモールの応力円を逆構成する。
この円の中心を (C)、半径を (R) とすると、円の両端は
[
C+R,\quad C-R
]
で表される。
これらは、絶対応力としての (\sigma_1,\sigma_2) ではなく、X線応力測定により得られる
[
\sigma_1-\sigma_3,\quad \sigma_2-\sigma_3
]
に対応する値として扱うことができる。
フォンミューゼス応力は、主応力の絶対値ではなく、主応力差によって定まる。
\sqrt{
\frac{
(\sigma_1-\sigma_2)^2+
(\sigma_2-\sigma_3)^2+
(\sigma_3-\sigma_1)^2
}{2}
}
]
したがって、(\sigma_3) を単独で分離する必要はない。
[
A=\sigma_1-\sigma_3,\quad B=\sigma_2-\sigma_3
]
とおけば、
\sqrt{
\frac{
(A-B)^2+B^2+A^2
}{2}
}
]
で求められる。
MSCRにより得られたモール円の端点を
[
A=C+R,\quad B=C-R
]
とすれば、
\sqrt{
C^2+3R^2
}
]
となる。
つまり、実測8方向のX線応力測定値からMSCRでモールの応力円を求めれば、平面応力状態を仮定して (\sigma_3=0) と置かなくても、フォンミューゼス応力を算出できる。
これは、フォンミューゼス応力が座標系や静水圧成分に依存せず、応力差だけで決まる不変量であるためである。